角間渓谷~深山幽谷に秋を見る

 久々に晴れた週末。海善寺池、真田氏歴史館・御屋敷公園、角間渓谷と大車輪で回ってきた。しかも途中何度もちょっとした寄り道をして写真を撮った。このところせいぜい近所を回ってちょっとずつ写真を撮るだけだったので大いに満足。何と全部で146枚の写真を撮っていた。
 
さて、まずはなんといってもメインの角間渓谷から。ここに初めて行ったのはもう10年以上前だろう。渓流の上に張り出した岩の絶壁と温泉旅館「岩屋館」の形は覚えていた。岩屋観音も以前来た時に見ている。
 



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前に来た時はどの季節だったか覚えていないが、やはり秋がいい。紅葉の時期は実にいい。もう夕方になっていたのでなおさら深山幽谷の趣があった。黒い岩肌と木々の緑と赤と黄色が夕暮れの薄暗がりに溶け合って幽玄さを漂わせている。ここまで上がってこなければ見られない光景だ。その意味では岩屋観音もすごい。長い階段を上りきらなければ見られない。途中何度も足を止めて休んだ。やっと上り詰めて撮った最初の写真2、3枚は足が震えていたので焦点がボケていたほどだ。岩屋観音は文字通り崖の岩をくりぬいて建てられている。前に一度観ている上に、その後も御岳堂にある宝蔵寺の岩屋堂観音を見ていたので特別驚きはしなかったが、しかしやはり奇観である。望月の弁天窟や布引観音のように切り立った崖に張り付いたように作ってあるお堂も見てきた。いやはや信州の懐は深い。
 

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地図で見ると角間渓谷は「岩屋館」よりずっと上流のあたりだ。さすがにそこまでは行ったことがない。一体どんな形の渓谷になっているのか。見たことがないだけに興味を引かれる。先まで上がって行くとものすごい奇岩、怪石があるかもしれない。しかし岩屋観音まで階段を上っただけで足はがくがく、もう暗くなって時間もないし、先まで行くのは諦めた。それに角間温泉あたりでも十分渓谷の趣はある。そこまで上がってくる間にも何度も車を停めて渓流の写真を撮った。下流の方はさすがに渓谷というよりは渓流の流れる谷といった感じだが、それでも深山の趣はある。菅平に行く道の脇を流れる渓流とはやはり違う。人里はなれた奥地に入ってゆくという感じがあるからだろう。
 

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渓流と紅葉は実によく似合う。光があまり差し込まないのでどうしても青っぽい画像になってしまうが、それでも鮮やかな黄色と赤が薄暗い景色に彩を添えている。角間温泉の岩屋館は改めて眺めるとなかなか趣があって素晴らしい。すぐ横を川が流れていて、その川に沿って屋根付きの階段がある。旅館の入り口からその階段を下って下の道路に出られるようになっている。この階段がえらく気に入ってしまった。
 

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またその反対側には渓流をまたいで通路がかかっている。その板壁に「岩屋風呂」と書いてあって、どんな風呂なのかすごく興味を引かれる。そしてこの通路がまた趣があってよろしい。だいぶ古びた旅館だが(背後に新館らしき建物があるが)、それが適度に鄙びた感じをかもし出していてなかなかいい。

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帰る前に旅館横の階段を上ってみた。上りきると旅館の正面に出る。そこに橋がかかっていて、橋を渡ると無料の足湯があった。時間が遅いので入らなかったが、今思うと惜しいことをした。入浴料1000円で温泉に入れるらしいが、それならいっそ泊まった方がいいとも思う(年末年始を除く12月中旬~3月は1万~2万2千円)。冬は相当寒そうだが、一泊だけならそれもいい経験だろう
(11月1日撮影、下の左と中の写真は旅館まで上がってくる途中で撮ったもの)。

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